私は、バリバリの冷え性です。
映画館でジュースでも飲もうものなら体が冷えてすぐにトイレに行きたくなるし、男のくせにこれほど冷え性で悩んでいる人間はなかなかいないんじゃないかと思うくらい。
当然、寒いのは大っきらいです!なんか、寒いと動く気力がなくなりますよね。
そんな東京にしか住んだことがなかった私が、思い切って札幌に移住して3年経ちました。
札幌の寒さについて、体験をもとに正直なところをお話します。
札幌の実際の気温
気象庁が発表する、札幌の平均気温データ(過去30年・1981年~2010年)は以下の通りです。(東京の平均気温も比較しました)
札幌 | 東京 | |
---|---|---|
1月 | -3.6 | 5.2 |
2月 | -3.1 | 5.7 |
3月 | -0.6 | 8.7 |
4月 | 7.1 | 13.9 |
5月 | 12.4 | 18.2 |
6月 | 16.7 | 21.4 |
7月 | 20.5 | 25.0 |
8月 | 22.3 | 26.4 |
9月 | 18.1 | 22.8 |
10月 | 11.8 | 17.5 |
11月 | 4.9 | 12.1 |
12月 | -0.9 | 7.6 |
データを見ると分かる通り、11月〜4月までの6ヶ月間が冬です。
夏は30度を超える日は年に10回もないくらいなので間違いなく過ごしやすいのですが、冬は一番寒い1月〜2月の時期になると-15度近くまで気温が下がります。
東京の平均気温と比較してみると「ホントに人が住めるのか?」って思う気温ですよね(笑)
最低気温ではなく平均気温ですから本州の人からするとスゴいです。
札幌移住で3年過ごした感想
普通に住めます。
私のように寒さが大の苦手な人間でも、札幌は問題なく住むことができました。
もちろん寒いのは事実ですが、寒いからといって札幌への移住を断念するほどのハードルではないです。
実際、私の他に多くの友人が札幌へ移住した(福岡、愛知などから)のですが、本州でもかなり気温が上がる両県に住んでいた友人も、問題なく北海道の寒さに順応していました。
特に計算外は、北海道の部屋は意外に暖かいことです。
意外に暖かい札幌の部屋
北海道の家は、二重窓がデフォルトです。
本州と違い、窓が二重になっているので外気をシャットアウトしやすいのが特徴。二重窓のおかげで、思いの外気温は大きく下がりません。
私は、12月の真っ最中でも寝るときは暖房を消していました。(布団にもぐればそれで十分ということでもあります)
そして、朝起きて部屋の温度を見ると7度とか8度とか。
もちろん、寒いのは間違いないのですが「暖房がなかったら即氷点下!」みたいなことにはなりません。二重窓のおかげで、思いの外札幌の部屋は暖かいです。
むしろ、部屋の向きや築年数次第では、本州の家のほうが寒いなんて事もあります。もちろんストーブをつければ快適なので、部屋の中では寒さをほぼ気にせず過ごせます。
札幌中心部は地下街があるので寒くない
札幌中心部(札幌駅⇒大通駅⇒すすきの駅)には、地下鉄とは別に歩行者用の地下通路が通っています。もちろん、冬になれば暖房がガンガン効いています。
なので札幌付近で遊んだり飲んだりする場合、そもそも移動から地下に潜っている事も多く、外気に触れずに様々なスポットを移動します。
この地下道のおかげで、思いの外寒さは感じません。(あくまで札幌の中央区に住む場合ですが)
中央区ではなく中心部から外れた場所に住む場合、車がほぼ必須な反面、車でドアtoドアで移動できるので、こちらも同じく寒さを感じることはほぼありません。
車で移動するにしても、歩きや電車で移動するにしても、外気に触れなくても良いような仕組みが整っているということですね。
札幌の気温や気候でホントに困ること
札幌の冬はかなり乾燥する
札幌で気をつけるべき点の1つが乾燥。特に冬ですね。
火事が起きやすいのはもちろんですが、冬は常に部屋でストーブを焚いているので自然と乾燥します。なので体調が悪い時などは、風邪をひきやすくなります。
(私は、はじめて札幌でストーブを使った次の日に、乾燥にやられて見事に風邪をひきました)
なので、ベタな方法としてはストーブの前に水入りバケツを置く。
もっとスマートにやるなら、加湿器が必要です。これは「あったほうがいい」というよりは「加湿器は必須」レベルなので、あらかじめ出費に数えておくほうが良いです。
寒さより路面凍結がキツい
寒さは慣れればなんとかなります。むしろ本当につらいのは路面凍結です。
だいたい11月末〜4月上旬くらいまでは路面が凍結していて、その間は自転車にも乗れないし、歩くだけでも滑るので非常に面倒になります。
私の場合、転びこそしなかったものの、通常よりペースを落として歩かないといけないし、歩くのに全神経を集中させなければいけないしで、めちゃくちゃ不便です。
北海道生まれの友人いわく「慣れれば、地面が凍ってても自然に歩ける」らしいでですが、特に1年目北海道に移住したばかりのころはとても慣れません。札幌に住むのは寒さはもちろん、路面凍結との戦いだと思っておく必要があります。
路面凍結してしまうと、札幌では自転車に乗れなくなります。
なので11月末〜4月上旬くらいの4ヶ月程度は自転車移動はできません。ただし、札幌でよく見かける極太タイヤ自転車なら、真冬でも乗っている人を見かけましたね
夏、意外に暑い
幌は30度を超える日がほとんどない…とお話しましたが、逆に言うと年に10日くらいは30度を超える日があります。
問題は、札幌の賃貸(特に古いもの)にはエアコンがついていないことです。
「30度超えで十分暑いのに、冷房が一切ないから涼むことができない」というなかなかのハードさ。
実際、今年30度超えを連発したときがあったのですが、その際には北海道から扇風機が全滅。友人がエアコンの取付を依頼した所、一番早い店でも2週間以上待たされる。という状況でした。
夏に気温が上がると、札幌は暑さ対策がかなり貧弱です。
一軒家と自家用車持ちは積雪が地獄
北海道のなかで、札幌はそれほど雪が降るエリアではありません。
それでも私のような本州の人間からすればドカ雪。札幌に移住して困るのは寒さよりも、雪をどかすために雪かきをしなければいけない点です。
どっさり雪が降ります。
まず、雪かきが必要なのは2パターン。
- 車を持っている
- 一軒家に住んでいる
これは生まれも育ちも北海道の友人から聞いた話ですが、雪が多く降る日は1日で数十センチ積もることもあるそうです。
すると、雪が家のトビラを塞いで開かなくなってしまう。結果、窓から出て玄関付近を雪かきして…とまるでギャグ漫画みたいなことをホントにやってます。賃貸マンションなら、雪かきは不要ですけどね。
もう1つ、気をつけるべきは車。
これも同じく北海道育ちの友人に聞いた話ですが、「会社に車を止めて、帰宅する時になったら車が雪で埋もれてしまっている」なんて事がホントに起きるようです。
その場合、雪かきは必須。
寒い中、腰を痛めながら時間をかけて雪と格闘することになるので、雪かきが札幌移住の最大のデメリットと言っても良いかもしれません。少なくとも、札幌で一軒家に住むのは相当な覚悟が必要ですね。
札幌移住の敵は寒さより凍結と積雪
札幌ってめちゃくちゃ寒いんだろ?と言われたらその通りですが、実際には今まで本州にしか住んだ事がなくて、寒さが大の苦手な冷え性の私でも北海道の寒さは問題なく慣れました。
本当の問題点は、
- 路面凍結
- 積雪による雪かき
- 乾燥による体調不良
あたりですね。もし寒さが理由で札幌移住を迷っているならもったないですし、反対に路面凍結や雪かきの苦しさを予定に入れていないのであれば、移住前にこれも勘定に入れてみてください。
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