3年間札幌で暮らして思った「想定外」と「予想通り」の現実

「北海道の札幌は?」と質問すると、さまざまなイメージが湧くと思います。

一例を挙げると「虫が本土よりいない」なんていうのはよく聞きますね。

他にも雨があまり降らない、花粉症とは無縁とか・・・でも本当のところは実際どうなの?と札幌に暮らした事ない方は思うかもしれません。

3年札幌にいると「噂の通りだ」と思うこともあれば 「えっ?そんな問題もあるの?」 と困り果てたこともありました。

そこで実際に札幌に移住して、良い点悪い点がわかったので、良いばかりではない現実を含めた札幌の姿をお届けします。

目次

北海道札幌で感じた「想定外」

書籍の発売が遅い

札幌に引っ越してから気づいたのですが、 マンガ等の新刊が出るタイミングが遅い です。

てっきり、今の時代マンガなども全国一律(少なくとも沖縄一部の離島以外は)で販売日当日に買えると思っていたのですが、どうやら違ったようです。

札幌は、発売日より2~3日遅れて店頭に並びます。

週刊少年ジャンプは本州と同じく月曜日発売(タイムラグなし)ですが、大半の書籍は発売日に購入できないです。(ネット通販の場合も同様のことが多いです)

電車の運休が多い

「東京もんは、1センチの雪で電大混乱するのか(笑)」

とか言いながら、 北海道は雨が降っただけで電車が止まったりします。

あれは忘れもしない…旭川⇒札幌の特急電車(2時間)に乗ったら、大雨で電車が3時間遅延…もちろん、その間いつ動き出すのかも分からず電車に閉じ込められていました。

次の日の仕事には間に合わず。

これは極端な例ですが、北海道の交通機関はバスも電車も遅延が珍しくありません。特に、冬シーズンはなんだかんだで運行に支障が出るケースが多いので注意です。

あと、吹雪だと新千歳空港の飛行機が飛ばなくなることもしばしば。確実に外せない仕事などある場合、1日前行動しないと札幌から脱出できないことがあるのが辛いところです。

冬は洗濯物が干せない

寒いところでタオルを振ると、一瞬で凍ってしまう映像を見たことはありませんか?

動画で見るぶんには楽しいですが、実際に身に起こる側からすれば大問題です。札幌はあそこまで極端にはならないですが、 冬は外に洗濯物を干せません。

服がバリバリになってしまうので。

なので、冬の間はずっと部屋干し。常に生乾きの臭いに悩まされます。

浴室に乾燥機がついているところも多いので、乾燥機を使う人も多いです。ただ、洗濯するたびに乾燥機を1~2時間動かすことになるので、それなりにお金がかかります。

16時で真っ暗。朝は4時から明るい

私が札幌に移住してあまり好きではないのは、 夕暮れと日の出のタイミングが早いこと。

季節によりますが、冬だと15時台に夕暮れが始まり、16時には完全に真っ暗になってしまっている。なんて本州では考えられないことが起きます。

反対に、朝は4時から明るくなったり。

本州に比べて暗くなる/明るくなるタイミングが大きく違うので、自律神経が乱れやすくなります。北欧では白夜で病む人が多いと言いますが、札幌も少し気候に注意が必要です。

仕事が少ない

私はフリーランスで、もともと仕事があって移住したタイプなのですが、「北海道に移住してみたい!」という憧れで移住するのは危険です。

正確には、 仕事を見つけて地に足をつけてから移住すべきということ。

まず、札幌の物価はそれほど安くありません。

基本的には東京と大差なし。それでいて仕事の数は少なく、給料も東京や大阪などの都市部に比べれば少ないです。家賃は安いものの、そのメリットも高い光熱費などと相殺されてしまいがち…

すると

「仕事も見つけづらくて、給料も低いのに、物価は東京と同じ」

という東京よりもハードモードになります。

実際、仕事がない状態で札幌に来て、すすきのに仕事を求める…なんて事例もあるようなので、札幌移住を考えるなら先に仕事を見つけることが必須条件です。

北海道・札幌の噂のうちホントだったこと【予想通り】

花粉症がない

北海道には花粉症がありません。いや、正確にはスギ花粉が少ないです。

道南エリアであればスギ花粉も飛んでいるのですが、札幌あたりになると花粉症被害はほぼありません。実際、本州では毎年花粉症に悩んでいた私も札幌移住してからはピタリと止まりました。

もちろん、 スギ花粉がまったく飛んでいないわけではないので100%被害がないとは言い切れませんが、スギ花粉が原因で花粉症に悩んでいるのであれば北海道ではノーダメージ です。

代わりに、北海道は シラカバの花粉 が多いですね。

名前の通り真っ白い木で、北海道では4月末頃から花粉が飛び始めます。もっとも、花粉症ってアレルギー反応なのでこれまでシラカバに触れてこなかった本州の人間は、シラカバ花粉が飛んでいてもあまりダメージはありません。

北海道が花粉症の影響を受けにくいのはホントでしたね。

ホントに虫が少ない

「北海道にはゴキブリがいない」

なんて噂を聞いたことがあるかと思いますが、これも真実です。少なくとも、1年暮らして私は自宅や札幌の建物でゴキブリを見たことは1度もありません。

「東京に出てきてはじめてゴキブリを見た(25歳)」…なんて言葉が出てくるくらいに虫が少ないです。

もちろん、自宅があまりにもボロかったり山に近ければそれだけ虫の出現率は増えます。でも、札幌周辺に住むのであれば本州よりもはるかに虫の被害は少なくなります。

ちなみに、札幌では夏場もセミの声が聞こえません。

これも札幌の中心部から離れればまた違いますが、少なくとも札幌駅~中島公園あたりのエリアでは夏になってもまったくセミの泣き声が聞こえないくらいには虫が少ないですね。

札幌は雨が少ない

これも実際に住んでみると体感できます。

札幌は他の主要都市と比べても降水量が少ない (東京や名古屋のほうが1.5倍くらい多い)です。おまけに、札幌の降水量の大半は冬の雪によるもの。

なので、夏場などは降水量はかなり少ないです。

雨が好きな私としては残念に思いながらも、雨が降らない方が外出時に楽なのでかなり助かりますね。

札幌移住の前に、悪い現実を知ることも大事

「札幌 移住」とかで検索すると、札幌移住の素晴らしさを語ったブログが多く出てきます。しかし、 良い面も悪い面もふくめて現実の生活に言及しているブログは少ない気がします。

結果、悪い面を無視して移住したら後悔した…なんて事に。

私は札幌に移住して3年経ちました。

虫がいない、花粉症にならないといった噂通りのメリットも感じる一方で、金銭面の負担が地味に多いことなど、あとから気づく不便な点も感じています。

移住を決める前に、ぜひ札幌の「現実の姿」も直視してみてくださいね。

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この記事を書いた人

30代後半にWeb制作フリーランスとして独立したのを契機に、東京から北海道札幌に移住しました。

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